2015/12/13

Oracle Cloud Days Tokyo, Oracle DBA & Developer Day 2015 に行ってきました

12月8日〜9日に開催された Oracle Cloud Days Tokyo 2015 と Oracle DBA & Developer Day に参加しましたのでその雑感。それと公開されたセッション資料のダウンロードについて。

都合により参加したのは DDD の開催される 12月9日で以下のセッションを聴講しました。

  • D2-1L Platinumが語る! クラウド/ビッグデータ基盤を支える最新テクノロジーの実践
  • D2-6A データベース・インフラの管理を徹底的に楽にする Oracle Database Appliance
  • D2-1B Oracle Database 12c最新情報 ~Maximum Availability Architecture Best Practice~
  • D2-6C 高速マシンはExadataだけじゃない!SPARC M7を搭載した Engineered System(SuperCluster)がもたらす価値とは
  • D2-5D 加速するビジネスのリアルタイム化を強力に支援するビジュアル・ストリーミング
  • A1 シバタツ流! 無料のオラクル純正開発ツールで、データベース・システムの開発効率を改善しよう!
  • C2 Node.jsとデータベース・クラウドで今すぐ試せるIoTスモール・スタート

D2-1L Platinumが語る! クラウド/ビッグデータ基盤を支える最新テクノロジーの実践

株式会社富士通北陸システムズのランチセッション。

いくつかの事例の課題を解決する Oracle Database の機能について紹介。 Audit Vault の所でサポート OS が Oracle Linux 5 とあり、ずいぶん古いんだなと思いましたが、FAQ を確認すると OS 込みのソフトウェアアプライアンスなので、Oracle Linux 5.8 の認証が取れたハードウェアが必要と言うことだったみたいです。

D2-6A データベース・インフラの管理を徹底的に楽にする Oracle Database Appliance

『Engineered System の末っ子』こと Oracle Database Appliance の紹介。

一般論ですが、多数あるハードウェアの組合せとその動作確認や構築などにかかる手間と時間をアプライアンス製品を使う事で素早く実装できることがわかりました。アプライアンス用にチューニングしている例として、HDD ストレージの(高速な)外周をデータファイル用に、内周をアーカイブ REDO ログ用に割り当てていることを知りました。 来年1月29日に開催するセミナーを紹介されていました。

D2-1B Oracle Database 12c最新情報 ~Maximum Availability Architecture Best Practice~

Oracle のベスト・プラクティスのブループリントの MAA とそれを構成する要素の一部(ASM、Data Gurad、RMAN、RA、Flashback Database)を凝縮して紹介。

「フラッシュバックテクノロジ、全部言えたアナタは優秀」 Flashback Database はもしもの時の救世主、常に使用した方が良いとのこと。もし負荷を気にするなら、Data Guard を組んでいる場合はスタンバイ側だけでも構成しておいたほうが良いとのことでした。 ところどころ 12.2 情報が紹介されていました。
  • Data Guard Standby 側での REDO 適用が並列実行できるように
  • Active Data Guard の Standby 側で In-Memory Database できるように
  • PDB 単位で Flashback Database できるように
参考資料にあるパッチの種類とリリース頻度、適用方法は非常に参考になります。

D2-6C 高速マシンはExadataだけじゃない!SPARC M7を搭載した Engineered System(SuperCluster)がもたらす価値とは

Intel サーバしか扱ったことがないので、SPARC 情報を聞いてきました。

  • Serucity in Silicon: Silicon Secured Memory: メモリ領域に書き込めるプロセスを制限。End-to-End の暗号化。
  • SQL in Silicon: 単純作業は専用のクエリ高速化エンジンで実行。第1弾は In-Memory 処理
  • Capacity in Silicon: 圧縮したデータを圧縮したまま処理できるような高速処理
Sun Microsystems 買収から 5 年を経て、SPARC M7 でようやく Software in Silicon が実装され始めたとのこと。これはまだ始まりでこれからもっと進化してゆくとも。 (米国でよく例えに使われますが)「一般の人は(チューンナップされた)完成車を買う」あたりは、まあ、そうかなと思いました。

D2-5D 加速するビジネスのリアルタイム化を強力に支援するビジュアル・ストリーミング

Oracle Stream Exporer と言う製品の紹介とデモンストレーション。

ビジュアル・ジオストリーミングは現在開発中とのこと。 最近 Elasticsearch と Kibana によるログの可視化を調査しているのでデモンストレーションはとても参考になりました。

A1 シバタツ流! 無料のオラクル純正開発ツールで、データベース・システムの開発効率を改善しよう!

アジェンダにある SQLcl と言う単語を見つけて聴講を即決。シバタツさんならではの実用的な TIPS やこだわりが散りばめられていたセッションでした。

SQLcl の REPEAT コマンドの所で「(SQL*Plus のコマンド再実行 RUN をするために)/ を一定間隔で押していると弁当が食べにくい。そんな時 REPEAT 便利」というのがツボでした。 あと HISTORY コマンドの所は資料で一番大きなフォントサイズで赤色というあたり、もの凄いこだわりを感じました。HISTORY と補完を組み合わせると描画が乱れるなぁと思ったら issue は上がっているそうなので、リリース版に期待します。

APEX で実装されている Oracle Live SQL は、ブラウザから SQL を実行するだけではなく、SQL の書き方のチュートリアルも検索できるので、使ってみようかなと思いました。

SQLcl については先日記事を書きましたので興味のあるかたはどうぞ。

C2 Node.jsとデータベース・クラウドで今すぐ試せるIoTスモール・スタート

Node.js での WebSocket プログラミングで、会場でのインタラクティブなクイズや扇風機のスイッチを入れるデモンストレーションはとても楽しめました。サーバレスアーキテクチャの構成例として、Oracle Database Cloud に API エンドポイントを設けて、静的なコンテンツは Dropbox で配布する、というのはなるほどなと思いました。

Oracle Database も 12.1 から JSON をサポートするというのは知りませんでした。XMLType 型の SecureFiles LOB の派生かなと思いましたが BLOB のようですね。 そういえば SQLcl でもサポートされている ORDS など、今後 IoT に限らずデータ連係には REST がより一層重要になってくるのでしょうね。

セッション資料のダウンロード

今回のイベントではセッション資料のダウンロードが数日後に案内されてその早さに驚きました。

しかし DDD は一括ダウンロード用の zip ファイルも用意されていますが、Cloud Days のほうは個別にポチポチしなければならないようです。

そこで前回みたいに wget で一括取得しようと思いましたが index.html にはそれらしいリンクはありません。

% curl -s http://www.oracle.co.jp/campaign/clouddays/2015/download/index.html | grep pdf
%
ムムム、と思って少し調べてみると、JavaScript で API サーバからセッションのデータを JSON で取得してそれを使って描画しているようですね。
API サーバに渡すパラメータ(place)でセミナー後(tokyo_after)に返す値を変えて、資料ダウンロード可能なものについてはリンクが表示されるようになっているみたいです。これならいちいち長大な HTML を書き換えなくてもメンテナンスが楽ですね。

さて API サーバからは JSON が返ってくるので、必要な情報(セッション番号)さえ取得できれば資料 URL が組み立てられます。シェル芸で頑張る時間が無かったので JSON の操作は jq コマンドで楽します。

% brew info jq
brew info jq
jq: stable 1.5 (bottled), HEAD
Lightweight and flexible command-line JSON processor
https://stedolan.github.io/jq/
/usr/local/Cellar/jq/1.5 (17 files, 984K) *
  Poured from bottle
From: https://github.com/Homebrew/homebrew/blob/master/Library/Formula/jq.rb
==> Dependencies
Build: bison ✘
Required: oniguruma ✔
以下のコマンドラインを実行するとカレントディレクトリに 68 個の PDF ファイルがダウンロードできます。(なぜか D1-1L だけ download 要素が配列になっているので jq のフィルタがいまいちですが) ファイル名は小文字なので tr コマンドを使わず ascii_downcase を使ってみました。jq 便利ですね。
% wget -O- 'http://111.89.201.10/ocd2015/getsession.php?place=tokyo_after' | jq --raw-output '.ses[] | select(.download == "true", .sesnum == "D1-1L") | "http://www.oracle.co.jp/campaign/clouddays/2015/download/pdfs/clouddays2015_" + .sesnum + ".pdf" | ascii_downcase' | wget --wait=2 --continue --input-file=-
ダウンロードしたファイルを iBook に放り込んでみると、ムムム。DDD のほうは著者が分かりやすいですが、もう一方はファイルの属性からは資料が判断できません。
ならばと、ファイル名変更ついでに前回の記事で使用した exiftool を使って PDF のいくつかの情報を更新します。
% wget -O- 'http://111.89.201.10/ocd2015/getsession.php?place=tokyo_after' | jq --raw-output '.ses[] | select(.download == "true", .sesnum == "D1-1L") | .sesnum + "." + .category + "." + .subject' | while IFS=. read sesnum category subject; do s=$(echo $sesnum | tr "[:upper:]" "[:lower:]"); fn=$(echo $subject | tr -d "/"); exiftool -title="$subject" -xmp:keywords="$category" -xmp:description="Oracle Cloud Days Tokyo 2015" -lang ja -progress ./clouddays2015_${s}.pdf -o "./renamed/${sesnum}-${fn}.pdf"; done 
  • カレントディレクトリ以下にrenamedと言うディレクトリを作成してそこに変換後のファイルを作成
  • PDFのタイトルにセッションタイトル(subject
  • PDFのサブタイトルに固定文字列Oracle Cloud Days Tokyo 2015
  • PDFのキーワードにセッションカテゴリ(category
  • PDFのファイル名を {セッション番号]-{セッションタイトル}.pdf とします(ただし / は削除)
  • PDFの作成者は、speaker から名前だけを抽出するワンライナーを考える時間が無かったのでスキップ(しかし PDF セキュリティ?かなにかで更新できなかった)
これで少しは見易くなりました。
おわりに

今年のイベントはクラウド全面押し?なためか DBA & Developer のセッションが2コマしか受講できなく残念でしたが、すぐにセッション資料が公開されましたのでセッションの復習、参加できなかったセッションの情報を確認して何かに役立ててゆければと考えています。

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