2014/04/13

GNU Screen Watch: May 2013 - April 2014

GNU Screen ユーザとしては 4.1 がいつリリースされるのか気になるところですが、開発リポジトリやメーリングリストを見ていると様々な情報があります。その辺りの自分がウォッチしている情報を忘れないように不定期にまとめていこうと思います。

昨年 4 月頃の情報についてまとめたものがあります。

ここではそれ以降の情報についてまとめます。(2014年4月13日現在)

コミット情報

2013/04/14〜2014/04/13 のコミット件数は 3 です。2 件の不具合修正と、1 件のドキュメント修正です。

c2cd059 fix typo, duh. Thanks to Jim Mahood for reporting this.

d94037c の typo 修正ですね。これで無事にコンパイルが通るようになったので、どこでもビールが堪能できますね。

Bug Tracker

バージョン 4.0.3 に対するものもありますので開発版に関係しそうなものについては下線で示しています。

Open

Status が Open で変更のあったものは 22 件。

OpenShift 環境ではユーザ名が UUID のような 33 文字と長いために screen が起動できないので tmux を使うという代案が提示されています(#21653)。これに対処するパッチは screen-devel に投稿されています。

端末幅($COLUMNS)が 255 以上の場合の %= によるアライメントの計算が正しくないので 511 まで対応するパッチが添付されています(#38940)。

先日 non-BMP 対応されましたが、まだ title などには使えませんので可能になると素敵ですね(#38944)。

コピーモード中に複数回追記コピーを可能にするためのパッチが添付されています(#39140)。

Closed

Status が Closed に変更されたのは 1 件。

2014/03/22 に上げられたマニュアルバグが2日後に対応されました(#41934)。

ディストリビューションパッケージ

開発版の変更点を取り込んだパッケージを提供しているディストリビューションがいくつかあります。ここでは変更点が確認しやすい Fedora と Debian についての変更をざっと見てみます。端末やプログラミングに詳しくないのでコメントは参考程度とお考えください。Upstream に対するパッチに関するものについては下線で表記します。

Fedora

Fedora 20 Mass Rebuild に向けたコミットがありました(f999420)。代替画面バッファに関する不具合修正も気になります(5d9f6f9)。

Debian

パッケージングに関連するファイルの更新などもありコミットは多めです。 /dev/console がシンボリックリンクでも許容するパッチがあります(b544c22)。 SELinux や systemd 用に起動スクリプトに修正が入っています(2c6b544 f6dcffb f843000)。 縦分割している時に、左側のウィンドウよりも領域の下端が上にあるウィンドウで Ctrl-A A した際に左側ウィンドウの title が初期値として表示される不具合を修正するパッチがあります(65eb6af)。

メーリングリスト情報

screen-devel

Bug Tracker 以外のメールでパッチや気になったものをピックアップ。

2013年

2014年

screen-users

2013年

2014年

おわりに

気づくと前回のまとめから 1 年ほど経過していました。あいかわらず long-awaited な次期バーションはリリースされていませんが、今月に入って Amadeusz さんのコミッタ就任でリリースの方向性についての議論で ML が活気づいてきました。その動向は見逃せません。

2013年12月17日に Fedora 20 がリリースされました。これを元にした Red Hat Enterprise Linux 7 が今年リリースされる予定です。バージョン 4.1 系はすでに Debian 系のディストリビューションなどで広く使われていると思いますが、エンタープライズシステムでの導入実績の多い RHEL やその派生ディストリビューションでも使えるようになると思うと GNU Screen ユーザとしては嬉しい限りです。

気になる screen パッケージのバージョンは、RHEL7 beta は入手できないので代わりに先日公開された Oracle Linux 7 beta をインストールして確認したところ screen-4.1.0-0.17.20120314git3c2946.el7 でした。

# lsb_release -rid
Distributor ID: OracleEverything
Description:    Oracle Linux Everything release 7.0 Beta
Release:        7.0

# rpm -q screen vim-enhanced zsh tmux
screen-4.1.0-0.17.20120314git3c2946.el7.x86_64
vim-enhanced-7.4.027-2.el7.x86_64
zsh-5.0.2-3.0.1.el7.x86_64
tmux-1.8-2.el7.x86_64
贅沢言うと、このリビジョン(3c2946)だと新しいエスケープ文字(%E)が使えないので少し悲しい。。。 とまあパッケージで 4.1 が使えるようになっても相変わらず野良ビルドを使い続けると思いますが、引き続き追いかけていきたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿